- 文句ばかり言う人が疑うべき病気にはどんなものがある?
- 職場で常に文句ばかり言っている人の特徴や心理は?
- うまく接するにはどうしたらいい?適切な距離の取り方は?
職場・家庭を問わず、いつも文句や悪口を言っている人っていますよね。
好き嫌いは人それぞれですので、不満を持つのも文句を言うのも悪いことではありません。
しかし、「この人ひょっとして何かの病気なのかも…?」と感じるぐらい、病的に文句ばかり言っている人も中にはいます。
今回は、文句が異常に多い人が疑うべき病気について紹介するとともに、その心理的原因・特徴(そして対処法)について解説します。ぜひ参考にしてください。
「文句ばかり言う病気」とは?こんな特徴の人がいたら要注意!
様々な病気があるこの世界、実は文句ばかり言ってしまう病気があることをご存知でしょうか。
「文句ばかり言う人は、病気だと思え」と慰められることがありますが、本当にそうなのかもしれません。
そこでこの項目では、文句ばかり言う病気についてご説明したいと思います。
共感能力の欠如
1つ目の病気は、共感能力の欠如です。
共感力とは、ほかの人の気持ちを察することができて、気持ちに寄り添いつつ共有することができる能力のことです。
共感能力が高い人は、会話の中で共通の話題を見つけたり、人がどんな気持ちでいるのかを察したりすることができます。
しかし共感能力が欠如している人は、相手がどのように感じているか理解することができません。
具体的には、言動に以下のような特徴がある人には、注意が必要です。
共感能力が欠如している人の特徴
- 他人の心配をしない、信じない。
- 思いやりがない。
- 自己愛が強く、自分のことをアピールしたがる。
- 他人の価値観や考え方が理解できない。
- 支配欲が強く、他人をコントロールしようとする。
人格情動障害
2つ目は、人格情動障害です。
これは感情障害とも言われています。
脳の損傷が原因で起こるもので、感情・情動(一時的で急激な感情の動きのこと。心理学用語)の障害になります。
脳の中でも、前頭葉と側頭葉が傷つくことで発症することがあります。
うつ状態になったかと思えば、急に感情がたかぶったり、周囲の状況にそぐわない冗談を言うなどが特徴です。
新型うつ
3つ目は、新型うつです。
しかし厳密にいうと、「新型うつ」という名前の病気があるわけではありません。
なぜならば、以下のような症状・病気であることが考えられるからです。
ポイント
- 通常のうつ病より症状が軽い気分変調症(不安・恐怖と同時に憂うつな気分や気持ちが晴れずに、軽いうつ状態が続くこと)
- 非定型うつ病(抑うつ状態が強く出つつも、興味のあることや好きなものには取り組むことができる、定型とは異なるうつ病のこと)
- 発達障害の一部が含まれている
新型うつの特徴は、自分の気持ちで症状が変わることです。
非定型うつのように、自分が興味を持ったことや好きなことには取り組むことができ、している間はうつ症状が緩和されます。
そして新型うつの場合は、自分に攻撃する(自分を責めたり、だめな人間だと思う)のではなく、ほかの人に対して攻撃的になります。
自分の興味があることは行なえて、他人に攻撃的になるため、どうしても誤解されやすい病気です。
自己愛性人格障害
4つ目は、自己愛性人格障害です。
自分に誇大なイメージを抱き、注目や賞賛を求めながらも、ほかの人からのマイナスな評価に対して過敏で傷つきやすく、共感性が薄いことが特徴の障害です。
この障害は自分を大切にする自己愛が未熟で、ありのままの自分を受け入れることが出来ません。
そのため自分を大きく見せ、ほかの人からの評価に過敏で、共感性が薄いのです。
共感性が薄いため、相手の立場になって考えることができません。
それだけでなく、その場にふさわしくない言動をしたり、自分の目的を達成させるためにほかの人を利用することがあります。
文句や悪口を言う人への対処法
いくら相手に病気である可能性があるとしても、文句や悪口を言う人に付き合うのは疲れますよね。
そこでこの項目では、文句や悪口を言う人への対処法の一部をご紹介します。
自分のペースを保つ
1つ目は、自分のペースを保つことです。
そして具体的な方法は、適当に聞き流して無視することです。
文句や悪口に真正面から真剣に聞いていると、どうしても疲れてしまいます。
まじめに聞いている側が損するだけです。
文句や悪口を言われている時は、適当に聞き流して無視し、疲れやストレスをためないようにしましょう。
無視するのが心苦しい場合は、まったく別の話題に変えてしまいましょう。
話題が変わると相手の気持ちも切り替わり、文句や悪口も収まります。
相手との距離を取る
2つ目は、相手との距離を取ることです。
どう接しても相手の文句や愚痴が止まらないといった状況もあるでしょう。
このようなときは、きっぱりと相手を拒絶し、距離を取る必要があります。
自分から話しかけることはせず、会話しなくてはいけない場合は前もって内容を考えておきましょう。
近づかなければ話すことはありません。
もし話しかけられたとしても、最低限の返事で済ませましょう。
相手を突き放すような行動には抵抗を感じる人もいると思います。
そのような方は、「この人は文句や悪口を言う病気なんだ」と割り切ることをおすすめします。
割り切ることで、相手と距離を取ることに罪悪感を抱きにくくなるでしょう。
ただし、この方法は実践してもうまくできる人と、いまいち割り切れない人が出てきます。
無理せずご自身の性格とよく相談してください。
周囲と協力して対処する
3つ目は、周囲と協力して対処することです。
こちらは、文句や悪口を言う人に対して、複数の人が不満を持っている場合に実行可能な方法となります。
1人で文句や悪口を言う人と向き合うのは、とてもエネルギーを使います。
しかしほかにも周りに人がいれば、文句や悪口を言う人から話しかけられているときに声をかけてもらうなど、対策をいくつか立てることができます。
文句や悪口を言う人の特徴
文句や悪口を言う人には共通することがいくつかあります。
ここでは、そんな文句や悪口を言う人の特徴をご紹介します。
もしもこれから挙げる特徴の人が周りにいた場合、文句や悪口を言う可能性があるので、自分の気持ちが潰れないように接してください。
プライドが高い
1つ目は、プライドが高いことです。
プライドが高い人は、「自分は特別だ。なんでもできる」など自分を誇大に評価しています。
そんな人は、なんでもできると思っている自分に対して、マイナス評価をする人のことを許すことができません。
そのため文句や悪口が出てしまうのです。
周囲に対して完璧主義を求める
2つ目は、周りに完璧を求めていることです。
他人に対して完璧を求めて、自分の思っている理想の通りに動かそうとします。
当然、それではその理想と現実に大きなギャップが生まれます。
しかし自分に対する評価は高いので、「ギャップに対して自分が努力をする」という選択肢が浮かびません。
結果、文句や悪口が多くなるのです。
承認欲求が強い
3つ目は、承認欲求が強いことです。
「自分のことを認めてほしい、注目してほしい」という気持ちがとても強いため、評価されたり注目されていないと不満を感じます。
その結果、わざと文句を言うことで注目を集め、ほかの人に自分を認めてもらおうとしているのです。